仕事の流儀季節たより著者:茶山

-EP.27- 「名刺」交換について

1.はじめに

 新緑の季節を迎え、「五月病」とは無縁の日々で業務に取り組めていることを、心から喜んでおります。
 例年、この時期、各社では組織変更や人事異動を行い、該当者が担当事務の引き継ぎの一環として、取引先会社等を訪問する機会が増えるころと言われます。また、私らも業務で他社を訪問する機会があることから、今回は標記について考察して見ました。

2.名刺の重要性と交換の方法について

 
 (1)昨今のIT関連事業社など新しい形態の会社内では、「名刺を必要とする働き方はもう古い。紙の無駄使い。個人のプライバシー保護の観点から問題だ。」等との考えから、名刺の使用を否定するところもあると聞きます。
 一理あると思いますが、従来、名刺には、業務上いくつかの利点もあり、社会一般に広く受け入れられ今日に至っております。
 名刺の利点として、相手に見てもらうことで
 ①一瞬で自分の情報を伝えることができる。
 ②顔と名前を覚えてもらえる。
 ③どんな会社で、どんなサービスを提供している会社なのかを伝えることができる。
 ④事業内容等を伝えることができる。⑤相手に安心感を与える効用がある。
 など多方面にプラスの効果を与えております。そのような考えから、名刺は、その人の分身と言われ、大切に取り扱われ、大事なビジネスアイテムとなっているのです。

 (2)名刺交換は、訪問者側から名刺を渡します。基本は、立場が下の人から相手に渡すことになります。交換する相手が複数の場合は、役職上位者から交換します。
 交換の方法は、
 ①相手の正面に立つ。
 ②名刺の向きは、自分の名前が相手に読める向きにして両手で差し出す。この時に自分の名前を名乗って差し出す。
 ③相手から差し出された名刺は、「頂戴します。」あるいは「頂きます。」と言いながら両手で受け取る。
 ④着席してもすぐに名刺入れに納めない。テーブル上に着席順にならべ、相手の名前と顔を確認する。
 ⑤面談の終了を見計らって名刺入れに収納する。面談中に名刺をしまうのはマナー違反です。

3.おわりに

 当社の訪問者に対する対応のなかでは、社長や常務が不在時の際に注意を要します。ビジネス上のマナーでは、事前に社長等にアポを取ってから来訪するのが基本ですが、飛び込みで来社される方もあります。このような場合の対応の心得としては、「もてなしの心」をもって接遇し、来訪者が名刺を出された場合、上記により名刺交換し「社長等不在」の旨を告げ、来社の用件等を丁寧に聞いてから謝意を示してお引き取りを願うという対応が、当社の評価アップにも繋がる基本的な対応と思います。

担当:茶山顧問