時事問題著者:茶山警備業

-EP.22- レクト警備事業5年目を迎えて

~「真っすぐ、正しく、歩み続ける」ために~

1.はじめに

 令和5年10月23日、レクト警備保障(事業部)の誕生から開業5年を迎えることとなります。
 この間の業務は、1号業務(施設警備)及び2号業務(交通誘導)であり、「金沢百万石まつり警備」や「金沢マラソン警備」、「郵便局駐車場警備」等、他の警備会社様のご協力を頂きながらも実施し、実績を積んできております。
 今回は、当社の運営理念「真っすぐ、正しく、歩み続ける」とは異なり、コンプライアンス(法令順守)を無視した営利至上主義を掲げて、大きく業績を伸ばしてきた某自動車販売会社による不祥事案を取り上げ、他山の石として学びたいと思います。  

2.事案の概要

 (1)某企業は、創業45年、資本金約4億円、従業員約6千人で、全国に300店舗以上のネットワークを持つ大企業です。業務内容は、中古自動車の販売、買取や車検、板金塗装のほか損害保険取り扱い等自動車関連事業を、すべて自社で対応する経営方式を採用して利益を上げてきた経緯にあります。(企業規模等はネット調査による。)
 このような大会社が、顧客が修理依頼して持ち込んだ自動車に対して、同社の担当従業員が、故意にゴルフボール等で該車に損傷を与えて、修理費用を水増し請求したり、保険金を水増し請求して不正受給していた。他にも、不正車検、店舗前の公共団体等管理に係る植帯に、除草剤を継続使用して、立木を枯死させていたなどという事案です。
 
(2)事案の背景 
 この事案は、大手保険会社等を巻き込み、国土交通省等による調査が、現在も続いており、これを待たなければ詳細は判明しませんが、報道によると、社長が、自動車保険契約の月間目標額をノルマとして設定し、各傘下支社等に示し、これを達成できなかった支社店長等責任者に対しては、制裁として本社側へ相当額の現金支払いさせる慣行を定着させ、かつ、営業責任の追及も過酷で、減給を伴う降格人事を徹底していたという。このような社内風土の中で、今日まで組織的に詐欺的行為、自動車損壊行為等の犯罪行為が横行していたのです。また社員間では、これを違法として指摘する者もなく、感覚がマヒしていたと言われています。
 

3.終わりに

 どのような企業でも、顧客からの信頼獲得は企業の存立にかかわる最重要事項です。上記に見る、「お客様の愛車を故意に損傷させる行為」が許されない行為であることは、誰の目から見ても明白ですし、このような会社の存立が一般社会に受け入れられるはずも無く、必ず顧客離れの拡大から、事業の継続はできなくなるものと思います。また、同業他社にも深刻な影響を与えることが懸念されます。
                  
 私たちも、コンプライアンス(法令順守)が、自分を守り、会社を守ることであり、社会に貢献する会社であり続けるための必須項目であることを、再確認しましょう。
 

担当:茶山顧問