その他時事問題著者:茶山

-EP.17- 地震発生時の交通事故防止について

1.はじめに

 令和5年のゴールデンウィークが終わり、5月8日からコロナ感染症の法的な位置付けが「5類」に移行しました。コロナウイルス前提の社会経済活動推進で、多方面で新たな日常が始まります。
 (注)ウィズコロナとは、コロナウイルスの感染拡大を防ぎながら、同ウイルスとの共存共生を図ることを表す造語。…NHK報道資料より引用
 県内では、この期間中、各地で昨年を上回る人出があり、経済にも好転の兆しが見えたとマスコミ等が報じた矢先の、5日午後2時半過ぎ、珠洲市を震源とする最大震度6強の地震が発生し、能登地方中心に死者1名、負傷者36名、家屋等の倒壊、半壊等で約700棟の被害が確認されています。被災住民は、余震に脅えながらも懸命に復旧作業に取組んでいます。
 地震、台風等によって緊急に避難を要する事案を、警備業では自然災害事故と呼び、当該事故発生時の避難・誘導活動等の措置要領等についての習熟を求めています。
 地震が、いつ、どこで、どの位の規模で発生するか予測不能であることから、今回は、自動車を運転中に、地震に遭遇した場合を想定した交通事故防止について取り上げてみました。

2.地震発生時の交通事故防止について

(1)予想される地形地物の変化等
 地震によって、がけ崩れや土砂崩れ、倒木、道路の陥没、地割れ、倒壊家屋等の屋根瓦や柱、看板等建築物、付属物の路上散乱等のほか信号機の滅灯等交通施設の損壊等。

(2)車を運転中、現地に関わる緊急地震速報の発表や地震が発生した場合
 ① 急ハンドル、急ブレーキを避け、非常点滅灯使用等により、できるだけ安全な方法で道路の左側に停止させる。
 ② 停車後は、カーラジオや携帯電話等で地震情報や交通情報を聞き、その情報や周囲の状況などに応じて行動すること。
 ③ 運転を継続する場合は、道路の損壊、信号機の作動停止、路上の障害物などに十分注意すること。
 ④ 車を置いて避難するときは、道路外の駐車場か応急・緊急車両等の通行の妨げにならない安全な場所を選び駐車させ、エンジンキーを止め、キーはつけたままにするか、車内の分かりやすい場所に置いておく。また、窓を閉めドアはロックしないこと。

(3)津波が予想される場合の車の使用について
 ① 津波から避難するためやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しないこと。
 ② 津波から避難するためやむを得ず車を使用するときは、道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに十分注意しながら運転すること。

3.終わりに

 交通事故の防止については、地震にかかわらず、平素から社内において、機会あるごとに「斎藤安全運転管理者」を中心に確認しあっております。
 また、「春の全国交通安全運動」が5月11日から10日間全国一斉に実施されます。この時期は、新入園児、新学童等交通の場に不慣れな子ども等が、道路交通の場を利用することになる等交通事故の誘因も多くなるので、各自、今一度「自動車の安全運転」を意識
して実践し、交通事故の防止に努めましょう。
 

担当:茶山顧問